日本にカジノを開設することができるようになる法律の可否が数年前から議論されています。
この法案の目的の一つに、カジノを日本国内に設置して大型リゾート施設を作って、外国人観光客を日本に集めるという狙いがあります。
そもそもこうした動きが政府与党の間で見られるようになったのは、2002年にまでさかのぼります。
当時の与党であった自由民主党の議員の一部が、「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」というグループを結成しました。
この頃から自民党の一部には、日本のカジノを作って国際観光産業を発展させようという考えがありました。
このグループが結成されてから2年後の2004年には、グループのメンバーが考案した将来の法律の基本法案が発表されます。
このような一連の流れの中で2006年には、より具体的な内容のことを話し合う場所として、小委員会が自民党の政務調査会に設置されました。
このように設置のための法案提出の準備は着々と進んでいたのですが、設置に対して積極的な考えを持っていた議員は他の党にも存在しました。
2008年には当時野党であった民主党にも政策調査会の中に、新時代の娯楽産業の育成にとりくむプロジェクトチームが結成されます。
このように政党の違いを超えて多くの国会議員の中に設置を積極的に肯定する考えが現れたのですが、そうした議員を中心に結成されたのが「国際観光産業振興議員連盟」というグループです。
2010年に結成されたこの連盟は当時の与党であった民主党の議員をはじめとして、自由民主党の議員など、日本共産党と社会民主党を除いた全ての政党から議員が参加する、大規模な連盟となりました。
発足した当時は74人の議員が参加していたのですが、その後その数はその後200人をこえています。
この超党派のグループである国際観光産業振興議員連盟が2013年に提出したのが、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案」という法律案です。
この法律案はIRと呼ばれる統合型リゾート施設を国内に開設して、そのリゾート施設の中にカジノを設置することができるようする内容のものです。
このような施設を日本国内に数箇所設置することによって、外国からの観光客の誘致を図って、日本各地に国際観光産業を発展させることを目的にしています。
このような法律案の作成をうけて、2013年には国会でも法律案が正式に提出されます。
ですが法律として可決するところまでは至らなかったのですが、2015年には与党である自由民主党とその他の政党から、再度法律案が提出されました。
こうした積極的な推進の流れは与党だけでなく、他の政党の議員からも起こり、2016年にはIR整備推進法案の早期成立を目指す議員連盟が発足した政党も現れます。
その結果として2016年の12月に開かれた衆議院の本会議では、与党の賛成でカジノ法案が可決されました。

↓参考はサイトはこちら↓
https://vegasdocs.com/casinohouan/

このようにして日本でも設置のための法案が正式に作られたのですが、その一方でこのような流れを疑問視する議員もいます。
特に大きくとりあげられているのがギャンブル依存症に関する問題です。
日本に公営の賭博施設を設置することによって、ギャンブルをやめることができない人が増加し、社会に悪い影響を与える可能性が指摘されています。
こうした指摘を受けて自由民主党ではカジノ法案が成立した2016年の末に、ギャンブル依存症に関する対策を検討する会議を開催しました。
その一方でカジノ法案の可決を受けて政府与党内では施設を設置するための具体的な法案作りも着々と進められるようになります。
2017年には総理大臣を本部長として特定複合観光施設区域整備推進本部が政府内につくられました。
その後、想定されるいくつかの問題に対処するために、特定複合観光施設区域整備推進会議の議長から具体的な設置のための法案の修正案が提出されました。
こうした修正案なども検討して政府与党内ではさらに設置のための法案作りが具体的に検討され、2018年の4月にはIRを実施するための法案が、政府内で閣議決定されました。
この法案の中ではより具体的な施設の運営方法などが規定されていて、施設に入場するための料金なども具体的に定められています。
施設は日本人でも観光客である外国人も利用することができますが、どちらも施設内で遊ぶためにはこの入場料を払う必要があることが法案で決められています。
この閣議決定された法案は2018年の6月に衆議院の本会議で可決され、実施のためにまた一歩前進しました。
国内に設置するIR施設は3ヶ所程度に絞られることが決まっているのですが、国内の複数の自治体が設置に興味を持っています。
どこに設置されるかはまだ具体的に決まっていないのですが、日本の広い地域に分散して設置することなどが検討され始めました。
その一方でカジノの開設を疑問視する考えも根強く残っているために、さらなる実施のための慎重な話し合いが求められています。

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